平成26年5月11日、理事長就任20年目を迎えました。
平成6年5月11日に先代理事長が逝去してから20年の歳月が流れました。この20年間は本当に「やせ我慢の20年間」でした。
よく周りの人達から「逃げ出したいとか辞めたいとか思ったことはないのですか?」と聞かれます。
その答えは、「しょっちゅうです!」
これまでの毎日が自問自答の日々でしたが、今日まで支えとなり自分のテーマとなってきたのは、“折れない心”でした。
20年前の理事長就任から今日までは本当に心が折れそうな事ばかりで、なぜ自分だけがこのような目に遭わなければいけないのか、人が信用できなくなったり、自分の境遇を恨んだり、日々自身の心との格闘でした。
経営の『け』の字も知らない自分が経営者となり、人の上に立つ。就任時、私は全従業員の中で最年少でした。医師としても半人前なのに、誰がついてくるというのでしょう。今考えても、当時の職員の皆さんはきっと不安だったことと思います。
就任後はめまぐるしく周囲が動き始め、病院内での仕事のみならず、老人保健施設の建設の準備に追われました。振り返ると、この忙しさや慌ただしさが救いになったのだと思います。
訳も分からず仕事に追われ、あまり深く色々な事を考えず、ある意味ここが自分のすごいところだと思いますが、この能天気さが自分を20年持たせたところだと思っています。
勿論、周囲の人々への感謝も忘れてはいけません。出会いと別れを繰り返し、本当にたくさんの人々に支えていただきました。この20年間の様々な出会いにより、自分自身も成長させていただいたと思っています。
20年の歳月を経て、今後の自分自身のテーマとしているのが“CLASS ACT(クラスアクト)”という言葉です。これは、『品格ある振る舞い』という意味です。
人は大きな壁にぶち当たるなど、窮地に陥った時に本当の姿『本性』をさらけ出すと言われます。
しかし、そんな時にこそ冷静であり、品格ある言動を取ることができる人間でありたい。20年目を迎えた今、そう思っています。